こんにちは。ひとりサロンコーチのかとうひろきです。
「初めてのお客様は来てくださるけれど、2回目につながらない」
「施術には満足していただけていると思うのに、次回の予約が入らない」
「リピート率を上げたいけれど、無理に次回予約を勧めるのは苦手」
ひとりでサロンを運営していると、こうした悩みを抱えることがあると思います。
新規のお客様を増やすことも大切ですが、一度来てくださった方が、必要なときにまた利用したいと思えるサロンをつくることも、長く仕事を続けるうえでは欠かせません。
私は2013年に名古屋で腸セラピー専門サロンを開業し、13年間運営してきました。
これまで広告費をかけずにサロンを運営し、予約が2ヶ月待ちになった時期もあります。
その経験から感じているのは、リピート率を高めるために必要なのは、次回予約を取るための言葉や特典だけではないということです。
お客様が何を求めて来店されたのかを理解し、その方に合った施術や関わり方を考えること。
そして、必要なときにまた相談したいと思っていただけること。
今回は、そんなサロンづくりのために見直したい5つの工夫を紹介します。
サロンのリピート率を高めることが大切な理由
まず、サロンの売上について考えてみましょう。
月間売上は、基本的に次の計算で求められます。
月間売上 = 月間の来店回数 × 平均客単価
例えば、平均客単価が10,000円で、月間の来店回数が30回なら、売上は30万円です。
この30回の来店には、初めてのお客様だけでなく、2回目以降のお客様も含まれます。
仮に、新規のお客様が毎月10人来てくださっても、その多くが一度きりで終わってしまう場合は、翌月も新しいお客様を集める必要があります。
一方で、継続して利用してくださる方が増えれば、毎月の来店回数の見通しを立てやすくなる場合があります。
ただし、リピート率が上がれば必ず売上が増えるわけではありません。
来店頻度や客単価、予約枠の空き状況なども関係するからです。
また、ひとりサロンでは施術できる人数に限りがあります。
だからこそ、新規のお客様を増やすことだけでなく、今来てくださっているお客様との関係を大切にすることにも目を向けたいと思っています。
リピート率はどのように計算するのか
リピート率を確認するときは、どの期間に、何回目の来店をしたお客様を数えるのかを決める必要があります。
例えば、初回来店から90日以内の再来店率を調べるなら、次のように計算できます。
90日以内の再来店率 = 初回来店から90日以内に再来店した人数 ÷ 対象期間の新規顧客数 × 100
対象となる新規のお客様が20人いて、そのうち8人が90日以内に再来店した場合、再来店率は40%です。
なお、まだ初回来店から90日経っていない方は、この集計には含めません。
これはひとつの計算方法であり、すべてのサロンが90日以内の再来店を目指すべきという意味ではありません。
適切な来店間隔は、サービス内容やお客様の希望によって異なります。
まずは、自分のサロンで何を確認したいのかを決め、同じ条件で数字を比較することが大切です。
1. 初回のカウンセリングでお客様の目的を理解する
リピートについて考えるとき、私がまず大切にしたいのは初回のカウンセリングです。
初めて来店されたお客様は、それぞれ異なる目的を持っています。
身体の疲れを感じている方もいれば、仕事や家事から離れて、ゆっくり過ごしたい方もいるでしょう。
また、具体的な悩みを相談したい方もいるかもしれません。
ここで大切なのは、施術者が一方的に説明するのではなく、お客様が何を求めているのかを理解することです。
例えば、次のような質問が考えられます。
- 今日はどのようなことが気になって来店されましたか?
- 普段はどのようなときに疲れを感じますか?
- 今日の施術では、特にどのように過ごしたいですか?
- 施術について、不安なことや避けてほしいことはありますか?
質問の数を増やせばよいわけではありません。
お客様が話しやすい雰囲気をつくり、必要なことを丁寧に伺うことが大切です。
また、必ずしも多くのことを話したいお客様ばかりではありません。
静かに施術を受けたい方には、その希望を尊重することも必要です。
良いカウンセリングとは、たくさん質問することではなく、お客様の目的を理解して施術に活かすことだと考えています。
2. お客様との会話や施術内容を記録しておく
ひとりサロンの強みのひとつは、一人のお客様と継続的に関われることです。
前回、どのような悩みを相談されていたのか。
どんな施術を行い、どのような反応があったのか。
次回来店されたときに、こうした情報を把握していると、その方に合った対応を考えやすくなります。
そこでおすすめしたいのが、施術後の簡単な記録です。
例えば、
- 来店時に気になっていたこと
- 実施した施術内容
- 施術中に確認した希望や注意点
- お客様が話された次回への要望
などです。
長い文章を書く必要はありません。
必要な情報を、後から確認できる形で残しておくだけでも役立ちます。
そして次回来店されたとき、前回の内容を踏まえてお話しします。
「前回は肩まわりが気になるとおっしゃっていましたが、その後はいかがですか?」
このような確認ができると、前回からの変化や、新たな希望について伺いやすくなります。
ただし、お客様の私生活について、必要以上に細かく記録する必要はありません。
カルテには施術や接客に必要な情報を中心に残し、適切に管理することが大切です。
お客様を覚えていること自体が目的ではなく、前回の情報を今回のより良いサービスに活かすことが目的です。
3. 施術の価値をお客様に分かりやすく伝える
施術者にとって当たり前のことでも、お客様には分からないことがあります。
例えば、なぜその部位を施術したのか。
施術中に何を確認していたのか。
日常生活ではどんなことに気をつければよいのか。
こうしたことを、必要に応じて分かりやすく説明することも大切です。
ただし、説明が長くなりすぎたり、専門用語ばかりになったりすると、かえって分かりにくくなる場合があります。
お客様が知りたいことを中心に、簡潔に伝えましょう。
また、施術後には、今回受けてみてどう感じたのかを伺うこともおすすめします。
「今日の施術はいかがでしたか?」
「気になるところはありませんでしたか?」
お客様の感想は、次回以降の施術を考えるための材料になります。
一方で、施術直後の変化だけで、長期的な効果を断定することは避けなければなりません。
お客様が自分の身体やサービスの内容を理解し、納得できることも、信頼関係を育てるうえで大切な要素です。
4. 次回の来店は必要性と希望に合わせて提案する
リピート率を上げたいと思うと、次回予約の取り方が気になるかもしれません。
しかし、私は、すべてのお客様にその場で次回予約を取っていただく必要はないと考えています。
大切なのは、次回の来店が必要だと考えられる場合に、その理由や目安を分かりやすく説明することです。
例えば、
「今日のお話を伺う限りでは、しばらく様子を見ていただいてもよいと思います」
「定期的なリラクゼーションをご希望でしたら、ご都合に合わせて次回もご利用ください」
といった伝え方もあります。
継続的な利用を希望される方には、施術内容や目的に応じて、来店間隔を一緒に考えることもできるでしょう。
その際、根拠のない頻度を勧めたり、不安をあおって予約につなげたりすることは避けたいところです。
また、施術の範囲を超える症状や不調については、必要に応じて医療機関への相談を案内することも重要です。
次回予約を取ることよりも、お客様自身が納得して次の利用を判断できることを優先する。
それが、私の大切にしている関わり方です。
5. お客様が通いやすいサロンになっているか確認する
リピート率が低い原因は、接客や施術だけにあるとは限りません。
例えば、
- 営業日が少なく、予約が取りにくい
- 次回の空き状況が分からない
- 予約変更やキャンセルの手続きが分かりにくい
- 料金や所要時間がホームページに明記されていない
- アクセスや駐車場の案内が分かりにくい
といった理由で、再来店をためらう方もいるかもしれません。
一度来てくださったお客様であっても、毎回予約方法を調べ直さなければならない状態では、不便に感じることがあります。
そこで、予約ページやLINEの案内、営業時間などを見直してみてください。
必要な情報が分かりやすく整理されているでしょうか。
また、お客様の声を伺うことも役立ちます。
「予約方法で分かりにくいところはありませんでしたか?」
「ご利用いただくうえで、不便に感じることはありますか?」
こうした質問から、施術者自身では気づかなかった問題が見つかる場合もあります。
リピート率は接客だけで決まるものではありません。施術内容、料金、予約のしやすさなど、サロン全体の利用体験を見直すことが大切です。
私が13年間のサロン運営で大切にしてきたこと
私のサロンは、2013年に名古屋のマンションの一室から始まりました。
開業当初は集客に苦労しましたが、ホームページやお客様からの紹介などを通じて、13年間サロンを続けてきました。
その中で、長く通ってくださるお客様との関係は、サロンを運営するうえで大切な支えになってきました。
一人ひとりのお客様が何を求めているのかを理解し、その方に合った関わり方を考えること。
自分の考えを一方的に押しつけるのではなく、お客様の希望を伺いながら施術を行うこと。
そうした姿勢を大切にしてきました。
もちろん、これだけで予約が増えると断言することはできません。
立地や価格、施術内容、地域での認知度など、サロンの運営にはさまざまな要素が関係します。
また、私自身も、新しいお客様に知っていただくための取り組みが必要だと考えています。
新規のお客様との出会いをつくることと、今来てくださっているお客様を大切にすること。この両方が、長く続けられるサロンづくりにつながると考えています。
今日からできるリピート改善チェック
まずは、次の5つを確認してみてください。
- 初回のカウンセリングで、お客様の来店目的を確認できているか
- 前回の施術内容や希望を、次回のサービスに活かせているか
- 施術内容や必要な情報を、お客様に分かりやすく伝えているか
- 次回の利用について、お客様自身が判断できるように案内しているか
- 営業時間や予約方法など、再来店しやすい環境が整っているか
すべてを一度に変える必要はありません。
まずは、今のサロンで改善できそうなことをひとつ選んでみてください。
例えば、施術後の記録が十分に残せていないなら、次回から必要な情報を簡単にメモすることから始められます。
また、過去の予約履歴を確認できるのであれば、初回来店から一定期間内にどのくらいの方が再来店されているかを調べてみることもおすすめです。
感覚だけで判断せず、実際のお客様の声や来店状況を確認しながら改善していきましょう。
よくある質問
Q. リピート率を上げるために割引は必要ですか?
必ずしも必要ではありません。
割引が再来店のきっかけになることはありますが、継続して利用していただくには、サービスの内容や価格に納得していただくことも大切です。
割引を行う場合も、利益や通常料金とのバランスを考えて判断しましょう。
Q. 次回予約を勧めるのが苦手です。どうすればよいですか?
無理に予約を勧める必要はありません。
お客様が継続利用を希望している場合は、施術内容や希望に合った来店の目安を説明し、判断をお任せするとよいでしょう。
また、後日予約しやすいように、予約方法を分かりやすく案内しておくことも大切です。
Q. 新規集客よりもリピートを優先すべきですか?
どちらか一方だけを優先する必要はありません。
新規のお客様がほとんど来ていない場合は、認知を増やす取り組みが必要です。
一方で、新規のお客様は来ているのに再来店が少ない場合は、サービス内容や接客、予約のしやすさなどを見直す価値があります。
今のサロンの状況によって、優先すべきことは変わります。
まとめ|また来たいと思っていただける理由を育てる
サロンのリピート率を高めるために、特別なテクニックが必要だとは限りません。
お客様の目的を理解すること。
前回の情報を次の施術に活かすこと。
必要なことを分かりやすく伝え、予約を押しつけないこと。
そして、利用しやすいサロンの環境を整えること。
こうしたことを、一つひとつ見直していくことが大切です。
私自身、13年間サロンを運営する中で、長く通ってくださるお客様との関係を大切にしてきました。
一人ひとりとの関わり方を見直すことは、サロンの運営を考えるうえでも意味のある取り組みだと思っています。
新規集客とリピートの両方を考えながら、お客様にとって利用する価値のあるサロンを育てていく。
そのために、まずは今来てくださっているお客様との関わりを振り返ってみてください。
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